面白い。
20世紀を代表する哲学書であり最も難解といわれる。
Amazon kindleで無料だったので読んでみたけど、詩集を読んでいるような感じ。
「言うことができることは、クリアに言うことができる。そして語ることができないことについては、沈黙するしかない。」
哲学というのは、すでにある自明の事実を、まったく誤解のない形で言葉にする作業。
だから何も生み出さないし、「わかっていることがわかるだけ」「わからないということがわかるだけ」。
哲学とは突き詰めていくと「どれだけ正しく言語化するか」ということで、その言語化している時に生じた間違いやズレによって「論理的でない思考」や「その結果矛盾のある哲学」が生まれてしまう。
本当はそんなものは初めから存在しておらず、間違った解は途中で必ず間違えているから発生する。
そんなことが書いてある(ように見える)

この本は30分くらいでパラパラと読んだ。
理解しようとして理解できるわけもないので、直感的に全体を感じるために。
「人は思考するとき言葉を使うので、言語化できないことは思考できない」というのをどこかで読んだ気がする。
これもそのようなことで、「考える」というのは「他人に伝える」以前に、「自分を誤解させない言語能力」が必要で、適当に言葉を選んでいたら適当な答えしか出せない。
考えるときこそ繊細なニュアンスで、間違いのない、ズレのない言葉をチョイスしなければならない。

これは「もうすぐ無料期間が終わるよ!」というポップアップで慌ててダウンロードしたけれど、折を見て読み返せるように紙の本で買ってもいいかもしれない。

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