7冊目 ハゴロモ よしもとばなな
2017年11月17日 読書心が弱った時にいつも行く公園やバー、会いに行く友達がいるように、
私には何度も読む本があります。
そのうちの一冊。
7冊目 ハゴロモ よしもとばなな
長く続いた愛人生活が終わり半分幽霊みたいになった主人公が、実家に帰って色々な変わった人たち、時間、風景に少しずつ癒されていく話。
と書くとなんだかすごく甘く優しい感じがするけれど、よしもとばななはもっとシビアでクールだと思います。
最終的に甘く優しい作品ではあるんだけど、ひとつひとつの苦しみは救いのために用意された悲劇ではなく、どうしようもない現実で、そこからひとつひとつ立ち直っていくのも簡単な作業ではなく、しんどい思いをしながら、それでも重い腰を上げ、自力で、立つ。
その過程で、それを助ける小さな優しい奇跡が起きる。
でもそれは物語の中だから特別によしもとばななが用意した奇跡ではなく、日常毎日起きている奇跡を、ただ上手に掬い取って見せてくれているだけなんだと思う。
と、いうような感想はよしもと作品のほぼすべてに共通して言えることだから今後よしもと作品の感想は全部同じになりそう。
主人公や、「姉妹になりそこねた友達」は、私の友達でもあり。
彼女たちがこのように日常を一日一日積み重ねて生きて、生活を営んでいるのだから、自分も今の生活をしっかり地に足をつけて自分で生きなければ、と思う。
元気をもらうとか、癒されるとか、そういうのとはちょっと違って、なんだろうなぁ。
旧友に会ってお茶して、近況を聞いて、お互いに「あ、負けてられないな、自分ももっとしゃんとしなきゃ」って思うみたいな。
背筋を伸ばそう、と思えるから、何度でも読むんでしょうね。
多分よしもとばななは「日常を、おろそかにせず真剣に、丁寧に生きること」を常に意識していて、登場人物達も立ち居振る舞いが丁寧で真摯であることを是としているから、自分も襟を正す気持ちになるんでしょう。
新鮮なもやしが家にいつもあるってかなり困難だと思う(笑
時間という大きな抗えない流れの中で、どんなことが起きようとも、同じ状況が続くことは絶対にないし、ずっと同じ気持ちは続かない。
川がキーワードとして出てくるんですが、
川の流れのように とか 時代 とか そんな昭和の名曲が思い起こされる懐かしい本です。
私には何度も読む本があります。
そのうちの一冊。
7冊目 ハゴロモ よしもとばなな
長く続いた愛人生活が終わり半分幽霊みたいになった主人公が、実家に帰って色々な変わった人たち、時間、風景に少しずつ癒されていく話。
と書くとなんだかすごく甘く優しい感じがするけれど、よしもとばななはもっとシビアでクールだと思います。
最終的に甘く優しい作品ではあるんだけど、ひとつひとつの苦しみは救いのために用意された悲劇ではなく、どうしようもない現実で、そこからひとつひとつ立ち直っていくのも簡単な作業ではなく、しんどい思いをしながら、それでも重い腰を上げ、自力で、立つ。
その過程で、それを助ける小さな優しい奇跡が起きる。
でもそれは物語の中だから特別によしもとばななが用意した奇跡ではなく、日常毎日起きている奇跡を、ただ上手に掬い取って見せてくれているだけなんだと思う。
と、いうような感想はよしもと作品のほぼすべてに共通して言えることだから今後よしもと作品の感想は全部同じになりそう。
主人公や、「姉妹になりそこねた友達」は、私の友達でもあり。
彼女たちがこのように日常を一日一日積み重ねて生きて、生活を営んでいるのだから、自分も今の生活をしっかり地に足をつけて自分で生きなければ、と思う。
元気をもらうとか、癒されるとか、そういうのとはちょっと違って、なんだろうなぁ。
旧友に会ってお茶して、近況を聞いて、お互いに「あ、負けてられないな、自分ももっとしゃんとしなきゃ」って思うみたいな。
背筋を伸ばそう、と思えるから、何度でも読むんでしょうね。
多分よしもとばななは「日常を、おろそかにせず真剣に、丁寧に生きること」を常に意識していて、登場人物達も立ち居振る舞いが丁寧で真摯であることを是としているから、自分も襟を正す気持ちになるんでしょう。
新鮮なもやしが家にいつもあるってかなり困難だと思う(笑
時間という大きな抗えない流れの中で、どんなことが起きようとも、同じ状況が続くことは絶対にないし、ずっと同じ気持ちは続かない。
川がキーワードとして出てくるんですが、
川の流れのように とか 時代 とか そんな昭和の名曲が思い起こされる懐かしい本です。
コメント