監督 ロブ・ライナー
主演 ジャック・ニコルソン, モーガン・フリーマン, ショーン・ヘイズ

末期がんと診断された貧乏で真面目なおじさんと金持ちでわがままなおじさんが、二人で人生の締めくくりに旅に出かける話。

貧乏で真面目なおじさんは、自分の人生は我慢の連続で恵まれていなかったと思っている。
けどお金をかけていろんなところを豪遊した結果、自分には家族がいたじゃん、それって超恵まれてたじゃんってことに気づく。
金持ちでわがままなおじさんは、金でなんでも出来たから自分の人生なんも不自由なかったと思ってる。
でも豪遊した結果、金では手に入れられなかったものにちゃんと向き合って、人に感謝したり謝ったりしてみようと思うようになった。
お互いに死ぬ直前に大事な友に出会えてよかったね、って話。

死ぬまでにやってみたいことリストを作って二人で実行していくんだけど、まぁ金の力でじいさんたちが豪華な旅をするんですわ。
うーん、そりゃお金がそれだけあれば死ぬ直前じゃなくてもやりたいことどんどんやってみるんじゃねえか?
うらやましいことこの上ない。
話の進行、絵面の美しさ、映画として非常にわかりやすくて、人と食事しながら見たりするのにいいかなという感じ。
軽い気持ちで見ても重い気持ちで見ても、まぁ適度に楽しめるんじゃないかな。

サヨナライツカ

2018年12月14日 映画
監督 イ・ジェハン
主演 中山美穂, 西島秀俊, 石田ゆり子

原作者はあの辻仁成。
中学の頃大好きだった作家。
今ではあんまり好きじゃないけど笑

人は死ぬとき、愛したことを思い出す人と、愛されたことを思い出す人がいる。
私はきっと、愛した人を思い出す。

ちゅーわけで、イケメン、出世街道まっしぐら、きれいな婚約者、何もかも恵まれた男が、出張先のバンコクでこれまたずば抜けた美人と出会って恋に落ちて婚約者ほったらかしちゃうけど、でも自分の輝かしい人生捨てることが出来なくて結局婚約者のところに戻る。
でも社長になって子供も大きくなって、やっぱり愛したのはお前だけだったー!ってなってバンコクで何十年か越しに会って、その不倫相手もずっと自分のこと待っていてくれていた!っていうすごい男の夢が詰まった作品。

恋ッテイイデスネ
監督 矢崎仁司
主演 池脇千鶴, 中越典子, 中村優子


池脇千鶴大好き。
四人の女性の恋愛を通して繊細な女心を描いた作品らしい。
これも漫画原作であるとか。
どうも、いくつかのシーンを見たことがあるような気がする。
昔何かで観たのかもしれない。

棺桶を寝床にして死ぬためのマンションを買うお金を稼ぐデリヘル嬢。
そのデリヘルの電話番をしている夢見がちな女。
恋に生きては失敗するOL。
それとルームシェアしている自尊心が高い過食嘔吐のイラストレーター。

デリヘル嬢とイラストレーターが好き。
イラストレーターは原作者が演じていたらしいけど全然素人っぽさはなかった。
むしろ芸術家というかクリエーターだなぁという神経質な感じが、いかにもでよかった。
デリヘル嬢は学生時代の友人に片思いしていて、その男の前では色気を完全に消して、化粧もせず髪も結って眼鏡をかけて、俺たち友達だよな!みたいなフリをわざとする。
相手には彼女がいるから。
自分を殺して、棺桶の中で眠って、化粧をして、エロい恰好をして、仕事をして、そのお金をトランクに放り込む。
お金が貯まったら5階以上のマンションを買う。
5階より高くないとちゃんと死ねないらしいから。
その健気さが可愛いし、その儚さが色気になる。

女ってかわいいなぁと思う。
監督 田口トモロヲ
主演 多部未華子, 綾野剛, 松坂桃李


多部未華子を「性や恋愛や人生設計にだらしがない女」として起用することに驚いた。
私の印象だと多部未華子ってちょっと男女関係に潔癖で、頭が固く堅実な生き方を好みそうな顔だと思っていた。
それか、そんなこと考えたこともないような、のんびり無害な性格か。

綾野剛をこんなふうに毒気のないただの純粋にいい人なだけの近所の年上男性として登場させたことも意外だった。
私の印象では綾野剛は登場しただけで人のおだやかな生活を脅かすほどの駄々洩れセックスアピールで自覚的に人の人生を蝕むタイプの男だと思っていた。

どうも、どちらの俳優も本来の良さを少し失っていたような気がする。
作品としては可もなく不可もなし。

聖の青春

2018年12月14日 映画
監督 森 義隆
主演 松山ケンイチ, 東出昌大, 染谷将太

若くして病で亡くなった名棋士の、実話を基にした映画。
あの羽生名人と同世代、子供の頃から腎臓が悪かった村山聖先生の話。
腎臓内科で透析に関わる仕事をしていたので知ってはいたが、関連作品を見たのは初めて。
松山ケンイチの演技も好きだな。
あと本当に驚いたのは東出昌大の羽生名人。本物かと思った。
若い時の羽生名人の浮世離れした雰囲気、雲の上の天才という存在感をしっかり出していた。
天才というのは、村山先生にしろ羽生名人にしろ、人を動かす力がある。
自分の利益にならないことでも、協力したいと申し出る人が出てくる。
村山先生の師匠が、本当に村山先生を掛け値なしに可愛がって奔走していたのは、それだけの力が村上先生にあったからで、決して病気のためだけじゃないと思う。
映画作品として特筆すべき素晴らしいシーンとかは特になかったけれど、実際棋士ってフィクションかと思うような人ばっかりだもんな。

溺れるナイフ

2018年12月14日 映画
監督 山戸結希
主演 小松菜奈, 菅田将暉, 重岡大毅

小松菜奈本当にかわいい、美しい。
インテグレートのCMでいつもかわいいけど名前分からないと思っていた女優さんだった。
本当に顔面が最高、手足の細さ・長さが最高。
菅田将暉も最高。本当にこの人「惚れざるを得ない」人間を演じたらピカイチだな。
ただ単にスペックがいいとか顔がいいとかじゃなく、抗えない吸引力がある。
カリスマ性というか。
生物として、遺伝子として強者にしかないオーラがある。
それを俳優という職業で金に換えたのもすごい。
多くの人は具体的で建設的で分かりやすい長所を持つか、若しくは短所を持たないか、そこに近づける努力でもって職を手に入れ生活をしているのに、生物として魅力があるという漠然とした長所を金に換えたのは本当にすごい。

溺れるナイフは元々少女漫画らしく、原作ファンにはこの映画は非常に不評だ。
菅田将暉が素晴らしい以外に褒めるところがないらしい。
でも私が見た限り映画単体としてよくできている。
まず画面が美しい。
映画の良さはそこに尽きると私は思っている。
海、神さん、カリスマ美男子とモデルの美少女、猛烈に理由なく惹かれ合う様子、具体的に力を持たない子供の恋愛のスピード感。
どれも非常に気持ちよく描けていたし、原作は結構長いらしいが映画一本の時間で十分に作品としては出来上がっていた。
さっぱりと観終わった後で酷評を読み、ちょっとびっくりしたくらいだった。

監督 松岡錠司
主演 小林薫, 高岡早紀, 柄本時生

深夜食堂はドラマをずっとアマゾンプライムで観ていた。
主題歌の「思ひで」はアイルランド民謡に日本人が歌詞をつけたらしいが、
歌詞といいメロディーといい、歌声といい、どうしようもなく郷愁を駆り立てられる。
映画版もとてもいい。
「いい人間」「悪い人間」なんて人間は決められない。
いいところや悪いところをみんな持っているけれど、それを好きな人も嫌いな人もいる。
誰もが自分の人生しか生きられず、他人になることはできない。
自分にとっていいか悪いか、好きか嫌いかで判断するしかない。
共感しようがしまいが、そこにそういう人は存在し続けるし、自分もそうやって生き続ける。
人に嫌われたからって消えたり、変わったりすることなく、そこに存在し続けるしかない。

人間っていいなぁなんて思うことは少ない。
だけど、人間を嫌いになることもできないんだろうな、と思う。
あと無性に豚汁を食べたくなるし、酒を飲みたくなる。

私はもしかして実写のミュージカルが苦手なのかも知れない。
ディズニーは嫌いじゃないんだけど。
両方とも途中まででギブアップした。

ピンポン

2018年12月14日 映画
監督 曽利文彦
主演 窪塚洋介, ARATA, サム・リー

我こそは窪塚洋介大好きマン。
窪塚洋介の出てる作品でハズレだなと思う作品に未だ出会ったことがない。
ピンポンは誰にでも勧められる,キャッチーでありながらそれでいて薄くないいい作品。

旅の重さ

2018年12月14日 映画
監督 斎藤耕一
主演 高橋洋子, 高橋悦史, 横山リエ

女の子がめちゃくちゃ可愛い作品。
それはすでに見る価値があると思う。
これはかなり古い作品だが,女の子の瑞々しさというのはいつの時代も人を惹きつけてやまない。
思春期の女の子が家を飛び出してお遍路さんしつつ男に惚れて転がり込んだりして大人の女性になっていくぜっていう作品。
普遍的な良さがある。

2つ目の窓

2018年12月14日 映画
監督 河瀬直美
主演 村上虹郎, 吉永淳, 杉本哲太

こういう,特に意味はないが強いエネルギーを持つ自然の中で人間はちっぽけだ,だが健気で美しい,みたいな作品が映画では観たくなる。
映画は風景を旅するように,ただ,観ていて美しく,意味はないがなんとなく心地よい,というようなものがいい。
教訓や共感や激しい嫌悪感などにさいなまれる必要がなく,窓の外を流れる風景であればいい。
好きな俳優のトップである松田龍平,の母松田美由紀が出てくる作品にはそういったものが多い気がする。
「世界はときどき美しい」とか。
詩的な映画が好きなのかもしれない。
監督 呉美保
主演 綾野剛, 池脇千鶴, 菅田将暉

貧乏ってキツイ。
頑張ってないわけじゃないけど,馬鹿だから報われないし出口がない。
貧乏には貧乏を脱却するための知恵を買う金がない。
とにかく負のスパイラル。
貧乏人はセックスするくらいしか娯楽も救いもない。
リアルにして最悪。
これを娯楽としてフィクションとして商業として消費する側の人間もいれば,見世物でもなんでもなく実際にこうして生きている人間もいる。
菅田将暉も綾野剛も池脇千鶴も好きな俳優だし,全員ハマり役。

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