3冊目 空は、今日も、青いか? 石田衣良
2018年1月24日 読書孤独なら本を読めばいい。向こう側には必ずお喋りな人間がいる。
3冊目 空は、今日も、青いか? 石田衣良
石田衣良初となるエッセイ集。
2004年~2005年にR25等の雑誌に掲載されたコラムを一冊にまとめたもの。
普段の石田衣良よりも随分とリラックスした、のびやかな文章が読める。
R25世代の若者に向けて、あるいは女性誌の読者に向けて、平易で柔らかな表現を通しているのは、恐らく普段小説を読まない人へのプロモーションだろう。
さらさらと読ませて人の心の緊張を緩めたところに、少しだけ小粋な表現を挟む。
そして事もなげにスッと締める。
こんなにおしゃれで粋な大人の書く小説はどんなものなんだろうと思わせる、終始徹底した作戦を感じるw
これくらい気の利いたことをいうのは、小説家としては朝飯前なんですよ、もっと感動したかったら本を買ってねという。
エッセイというのは基本的に一人語りで、作家対不特定多数の読者だ。
でもこの本は他でもない「君」や「あなた」に、「ぼく」から言葉を届ける。
「ぼくたち」について語りかける。
特殊なスタイルのエッセイと言える。
雑誌のコラムなので元々読者層を想定しているというのはある。
でも、それよりももっとプライベートな、バーカウンターで横に座って肩を触れさせながら話すほど近い距離間で語りかけてくる。
君のことはまだ詳しく知らないけど、それでも君にシンパシーを感じているんだと訴えてくる。
石田衣良は人たらしだ。
頭がいい振りなど決してしない。
かがんだりもしない。
ただすっと目の前に立ち、握手を求めてくる。
そういう作家だ。
別にこの人はとびぬけて才能があるわけでも、とびぬけて賢いわけでもないと思う。
ただシンプルに真っ直ぐ人の前に立つ度胸があり、背筋を伸ばしてはっきりものが言える。
他人を下げたり持ち上げたり、自分を下げたりふんぞり返ってみたりしない。
それだけの人だ。
でもそういう人は人に好かれる。
かなり当時の時事ネタで成り立っているので10年以上経って読むとなかなかに面白い。
当時自分が適した年齢だったらぶっ刺さっていたんだろうし面白く読んだだろう。
こういういいお兄ちゃんがいつも、これからも、若者の隣にいてほしい。
3冊目 空は、今日も、青いか? 石田衣良
石田衣良初となるエッセイ集。
2004年~2005年にR25等の雑誌に掲載されたコラムを一冊にまとめたもの。
普段の石田衣良よりも随分とリラックスした、のびやかな文章が読める。
R25世代の若者に向けて、あるいは女性誌の読者に向けて、平易で柔らかな表現を通しているのは、恐らく普段小説を読まない人へのプロモーションだろう。
さらさらと読ませて人の心の緊張を緩めたところに、少しだけ小粋な表現を挟む。
そして事もなげにスッと締める。
こんなにおしゃれで粋な大人の書く小説はどんなものなんだろうと思わせる、終始徹底した作戦を感じるw
これくらい気の利いたことをいうのは、小説家としては朝飯前なんですよ、もっと感動したかったら本を買ってねという。
エッセイというのは基本的に一人語りで、作家対不特定多数の読者だ。
でもこの本は他でもない「君」や「あなた」に、「ぼく」から言葉を届ける。
「ぼくたち」について語りかける。
特殊なスタイルのエッセイと言える。
雑誌のコラムなので元々読者層を想定しているというのはある。
でも、それよりももっとプライベートな、バーカウンターで横に座って肩を触れさせながら話すほど近い距離間で語りかけてくる。
君のことはまだ詳しく知らないけど、それでも君にシンパシーを感じているんだと訴えてくる。
石田衣良は人たらしだ。
頭がいい振りなど決してしない。
かがんだりもしない。
ただすっと目の前に立ち、握手を求めてくる。
そういう作家だ。
別にこの人はとびぬけて才能があるわけでも、とびぬけて賢いわけでもないと思う。
ただシンプルに真っ直ぐ人の前に立つ度胸があり、背筋を伸ばしてはっきりものが言える。
他人を下げたり持ち上げたり、自分を下げたりふんぞり返ってみたりしない。
それだけの人だ。
でもそういう人は人に好かれる。
かなり当時の時事ネタで成り立っているので10年以上経って読むとなかなかに面白い。
当時自分が適した年齢だったらぶっ刺さっていたんだろうし面白く読んだだろう。
こういういいお兄ちゃんがいつも、これからも、若者の隣にいてほしい。
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